タイフーン TYPHOON

アメリカ船籍の貨物船が海賊に襲われ、積み荷が強奪される事件が起った。その船は、米軍の船舶で、極秘裏に作られた兵器を運搬していたのだ。アメリカ国防情報局のエージェントが乗り込んできたが、北朝鮮の核の脅威、アメリカ政府と中国政府の緊張関係のために直接介入を避ける。そして、元米国海軍将校カン・セジョンに命令が下った。兵器を奪ったのは東シナ海を縄張りにする海賊シンである。シンは冷酷非情な海賊行為をくり返す謎の人物。凶暴な仲間たちを率いている。セジョンは有力な情報を掴み、シンの素性を知るという女性チェ・ミンジュの捜査を開始した。その女はシベリアのウスリスクで貧しい売春宿に居た。ドラッグ中毒で、狂気と現実の間を彷徨っているのだ。そして、彼女がシンの姉であり、シンが北朝鮮からの亡命者であることを突き止めた。そこに、彼女を救おうとしてやってきたシンとセジョンは出会ってしまった。数十年ぶりに再会を果たしたミンジュとシン。それを見て、シンを捕まえることができないセジョン。いつしかシンとセジョンには友情が芽生えるのだった。しかし、シンを襲撃する部隊の銃弾でミンジュの命が奪われてしまった。怒りと悲しみが頂点に達したシン。ついにシンは計画を実行しようとするのだった。その計画とは、致死性の有毒物質を、朝鮮半島に直撃する大型台風の中心にバラ撒き、朝鮮半島国民を無差別に殺すというものだった。